ストーカーから外国人美女を助けたら、逆にストーカーになってた話 (前編)
これは数年前、僕が大学2年生の時の話である。
題して、
『ストーカーから外国人美女を助けたら、
逆にストーカーになってた話』
である。
その日夜11時頃、何かの用事を済ませた私は、新宿の駅まで歩いていた。
そしてふと前を向くと、道の前方に綺麗でヨーロッパ風の外国人美女が歩いていた。
(以下イメージ図)
綺麗な人だ〜と見惚れながら歩いていたら何か違和感を覚えた。その外国人美女のすぐ後ろをピッタリと付いて歩いているおじさん(推定50代。チェックシャツ・チノパン)がいるからだ。不審に思い、そのまま僕はその外国人美女とおじさんを注視していた。そして、そのおじさんの異常な付きまとい方に、
僕は確信した。
これは女性の敵 “ストーカー” であると。
(以下イメージ図)
そして僕は、その外国人美女を性犯罪者から守るべく、おじさんをなかば押しのけるようにして、外国人美女に話しかけた。
就職を控えた男
『あのーこんばんわ。後ろのおじさんに付けられているようですけど、お知り合いですか?』
外国人美女
『えっ!いや知らないです。私付けらているのですか?助けてください!』
後に聞いたところ、日本育ちらしく、日本語は流暢な外国人だった。
しかし、ここにきておじさんをストーカーと断定するのは少し早い気がした。
本当にストーカーか?ただ帰る方向が一緒なのではないか。
自分の勘違いの可能性もある。冤罪だしたら大変な話。
疑問を覚えた僕は、外国人美女にこう提案した
就職を控えた男
『この角をあえて一度右に曲がって、もう一度道を引き返しましょう。それでも付いてきたら確信犯です。そしたら自分がおじさんに声を掛けにいきます。』
そして僕とその外国人美女で一度脇道に曲がってから引き返した。
すると、おじさんは少し距離を取りつつもやはりついてくるではないか!
(イメージ図)
外国人美女『キャー』
なんじゃコイツは!?やっぱりストーカーじゃん!
おじさんに注意しにいく決意をした。
頭の中で何て声を掛けるかをシュミレーションした。
『おい!てめえさっきから付いてきてんじゃねーぞコラァ』
これでビシッと決める予定だった。
しかし、思いとは裏腹に声に出たセリフはこうだった。
就職を控えた男
『あのぉ〜。す、すみません〜おたくは何をしてるんですか?』
どちらが不審者なのかハッキリとしない位であった。
(続く)